2015/10/25

Windows 10 でキーボードレイアウトを変更する

Fusion 8 では Windows 10 を正式にサポートしており、光学ドライブやISOイメージからの簡易インストールも可能になっている。

簡易インストールは メディアを指定して仮想マシンを作成、ユーザ名、パスワード、プロダクトキーを入力しておけば、あとは自動的にインストールを行い、VMwareTools まで入れてくれるというものだ。インストールの時間はかかるが、細々とした入力のために画面を見ておく必要がない、ほったらかしで構わないというのは便利だ。

さて、簡易インストールした仮想マシンを試しに使ってみていたら、キーボードレイアウトが 106 になっていることに気がついた。ほとんどのユーザはその方が便利なのだが、私の Mac はいずれも英語配列のため、106 配列だと少々面倒なことになる。

これまでの Windows では、キー配列を変更する最も手っ取り早い方法はデバイスマネージャからキーボードの項目を展開、標準106キーボードになってるドライバの更新をかけ、手動で101キーボードを指定することだった。この方法自体は Windows10 でも可能だ。

しかし、もっと簡単な方法が用意されていたのでここに記録しておく。

まず、Windows 10 の「設定」アプリを開く。「設定」はスタートメニューから開いてもいいし、アクションセンターのボタンをタップしてもいい。



「設定」を開いたら「時刻と言語」を選択する。



「時刻と言語」を開いたら、左側のメニューから「地域と言語」を選択する。


ここで、「日本語」となっているアイコンのあたりをクリックする。するとボタンが現れる。出てきたボタンの中から「オプション」を選択する。



表示された言語のオプションの真ん中あたり、ハードウェア キーボード レイアウトの項目で「レイアウトを変更する」のボタンがあるのでこれを押す。



するとキーボードレイアウトを選択できるパネルが表示されるので、ここで「日本語キーボード(106/109キー)」から「英語キーボード(101/102キー)」に変更する。あるいは日本語キーボードにしたい場合はその逆を選択する。



ただ、サインアウトするとレイアウトが変わると表示されているが、私の仮想マシンではサインアウトしたあとサインインしただけではレイアウトは変わっておらず、仮想マシンの再起動が必要だった。

ともあれ、危険の伴うドライバの更新ではなく、もっと簡単で安全な設定手順が用意されたのは喜ばしいことだ。



2015/10/07

Fusion 8.0 での vCloud Air

9月は仕事が一杯一杯だったためすっかりご無沙汰してしまった。

さて、前回も話したように VMware Fusion 8.0 ではこれまでも接続できた ESXi や vCenterServer, VMware Workstation のサーバモードに加えて、vCloud Air へも接続できるようになった。

vCloud Air についてはこちらの一連の記事を読んでいただくとして、Fusion 8.0 での接続についてのみ見ていこう。

Fusion を起動し仮想マシンのライブラリをみると、左側の一覧に「VMWARE VCLOUD AIR」という項目ができているのに気がつく。これをクリックすると、ユーザ名とパスワードを入力する欄が表示される。

Fusion 8 の 仮想マシンのライブラリ画面
vCloud Air のユーザ名はアカウント登録時に用いたメールアドレスのため、これを入力、アカウント登録時、最初のログイン時に設定したパスワードを入力する。

認証に成功すると、左側に契約している仮想データセンター(VDC)が表示される。共有型クラウド(Virtual Private Cloud)ならば一つ、占有型クラウド(Dedicated Cloud) なら作成したVDCの数だけ表示される。また、日本以外のリージョンの契約している場合は、権限のあるリージョンのVDCもあわせて表示される。

vCloud Air に接続。VDCと仮想マシンの一覧が追加される

vCloud Air on Demand の場合、アカウント作成時に作成したVDCが表示される。通常は一つだが、複数のリージョンで作成していれば複数になる。

VDCを選択すると、そのVDCに配置されている仮想マシンが表示される。仮想マシンを選択すると、ローカルの仮想マシンと同じく画面のサムネイルが表示される。

ここから、仮想マシンを起動/終了、リセット、サスペンドさせることができる。

vCloud Air の仮想マシンを選択している場合
メニューの1行目は「仮想マシン」としか表示されず、
サスペンド、リセット、パワーオンかパワーオフを選択

ローカルの仮想マシンを選択している場合
Linux/Windows/MacOSなどOS種類が表示される
再起動、シャットダウンと安全な手法を選択

VMware Tools を入れていても、シャットダウンや(安全な)再起動は選択肢に出てこないので注意だ。

別ウィンドウでコンソール画面を開くことができる。

仮想マシンのコンソール画面、割ときびきびしている
ブラウザでは無く専用のアプリケーションだけあって、動作は割ときびきびしている。それでもローカル仮想マシンに比べれば反応は鈍いが、遠隔地にあってネットワークの遅延があるのでこれは致し方ないだろう。
(vCloud AirのWebUIの仮想コンソール、あるいは FLEXの vCloud Director 画面の仮想コンソールはどちらもあまり応答速度が良くない。)

ローカルの仮想マシンを VDCのアイコンにドロップすると仮想マシンをアップロードすることができる。
仮想マシンのアップロード画面

これは内部的には OVFでの出力と、ovftool を使った転送をおこなっていると見受けられる。なお、逆に vCloud Air の仮想マシンのアイコンをローカルの仮想マシンのフォルダにドロップしてもダウンロードは発生しない。どうしてもと言う場合は、アプリの中に格納され居てる ovftool を使うことになるだろう。

仮想マシンの起動、終了、リセット、スナップショット(vCloud Airでは1段のみ)、仮想コンソールの利用、そしてアップロードでできることは一通りのようだ。

一見仮想マシンの構成変更ができるようにも見えるが、現時点ではディム表示で選択ができない。今後のアップデートに期待、と言うことだろう。

仮想マシンの設定。一般は名前などを表示するのみ、後の設定は選択できない

また仮想ネットワークの構成変更などの基盤環境の構成や、vCloud Air 側テンプレートからの新規仮想マシンの作成はできない。Mac側の仮想ネットワーク(NAT)と vCloud Air 側 EdgeGateway とでVPN接続ができたら面白いのだが、そこも用意されていない。
(IPsec/L2TPのため、Mac のVPNクライアント機能で接続できるかも知れないが、未検証)

あくまで、Macでの仮想マシンの実行の補助的なもので、vCloud Air との連携を主力にしてというものではなさそうだ。

vCloud Air の WebUI は、HTML5としては割と良くできてるがしかし仮想マシンの管理には少々不便なところがある。せっかくのローカルアプリケーションなのでこちらに管理能力をもたせれば使い勝手はあがるのだが、どうもそこまでやるつもりはないようだ。

ただ、割り切って使えばこれはこれで面白い。MacBook Air や今度の MacBook のように、仮想マシンを多数動かすことが性能やコンセプト的に厳しい Mac で、リモートの仮想マシンをローカルの仮想マシンと同じように扱えるのは何かと便利だろう。