2014/07/27

[ヨタ] Fusion はいつ買い時か?

Fusion のリリースノートを順に追いかけたり、Wikipedia のエントリなどを見ると確認できるが、VMware Fusion のメジャーリリースは以下となっている。
  • 1.0  2007/8/6
  • 2.0  2008/9/12
  • 3.0  2009/10/27
  • 4.0  2011/9/14
  • 5.0  2012/8/23
  • 6.0  2013/9/19
見事に秋口にまとまっているのが分かる。大まかに言って理由は二つある。

一つは、OS X のリリースだ。WWDCの影響もあり、こちらは大まかに初夏から秋にかけてのリリースとなる。
  • 10.6 Snow Leopard 2009/8/28
  • 10.7 Lion,   2011/7/20
  • 10.8 Mountain Lion,   2012/7/25
  • 10.9 Mavericks,  2013/10/22
  • 10.10 Yosemite,  2014/秋?
どちらの製品も 2010年が欠如していることから見えてくるように、OS X のリリースに合わせて、Fusion の新バージョンが出てきている、といっても過言ではない。

もう一つは VMworld SanFrancisco の存在だ。例年8月末に行われるこのイベントに合わせて新バージョンが用意され、程なくリリースされている。

開発者向けの OS X 10.10 Yosemite のプレビュー版は6月のWWDCにてアナウンスされ、以後 OSカーネルからの大幅な変更で阿鼻叫喚の修羅場が静かに巻き起こっているようだが、それに加えて、10.0 以来とも思われる一般ユーザ向けのパブリックベータ版も出てきている。

Mac開発者だった当時はドッグフードをかっ喰らう生活、そう不安定な開発者版でメールなどの日常の処理からアプリケーションの開発までやってたので、「アップルが開発者向けに出しているものは気軽に常用できるものでない、苦労を買うだけだからやめておけ」と思うのだが、しかも Yosemite は聞いた限りではかなり厄介な事態になってる、-- たとえばこの blog によるとデバイスドライバ(KEXT)にAppleの証明書が必要になり、署名のないドライバーはロードできなくなっている -- ので、どうせ後数ヶ月の話なのだから、リリースまで待った方が賢明である。

だが、OS X はアクティベーションのような強いライセンス認証を持たない。(それどころかインストールに際してライセンスキーすら確認されない)。このため、開発者向けプレビュー版の漏洩とアンダーグラウンドでの流通は毎度のことである。どうせ突っ込みたがる人間がいるなら、いっそ分かる形で出した方がマシ、っていうことなのだろう。

VMware Fusion についてもβ版が出てきている。

仮想ハードウェアバージョン11 のサポートや、Library ウィンドウからリモートの仮想マシンを操作できる、などの機能がアナウンスされている。特に ESXi の仮想マシンをリモートコントロール出来るのは気になる機能だ。これは VMware Workstation には既にあった機能だが、「クリエイティブ向け」とされた Mac では外されていたものだ。

いわゆる IT Pro 系のSEや、OSS系ではない普通の開発者にも Mac は浸透してきている。Fusion Professional ではそうしたインフラ系エンジニアにとって便利な機能が着実に整備されてきている。

さて、現在βの 次期 Fusion はいつリリースだろうか? 多分 VMworld SF にて詳細が語られ、その後、おそらく Yosemite のリリースの前後にリリースされるのだろう。

そういう意味では、特に個人ユーザはもう少し、秋口まで待ってみるのもいいかもしれない。新しいバージョンがでてから購入するも良し、リリースぎりぎりになって現行バージョンを買うも良い。
なお、現在の VMware Fusion 6.0.4 は Yosemite との互換性があるらしい。今の Fusion を買っても、Yosemite で即動かなくなることはないだろう。

確証は出来ないが、例年、新バージョンがでれば直近に旧バージョンを買ったユーザ向けに無償アップグレードがでたりする。現行バージョンを使い尽くしてから、パッチが落ち着いてから新しいバージョンにアップグレードしても遅くはないわけだ。

また、βテストユーザ向けにはディスカウントコードがでることもある。とりあえずβテストに申し込むのも手だ。

なお、10ライセンス以上をまとめて購入できる企業等の場合、vSphere などにもある Basic/Production の SnS (保守サービス)を購入することが出来る。SnS は「Support and Subscription」の略で、有効期間中に問い合わせなどサポートを受けれるのだが、そこにはフリーアップグレード/ダウングレード権が含まれている。Fusion 6 をまとめ買いして、SnS をつけておき、次のバージョンがでたらSnSの権利下で無償アップグレードをする、という感じだ。