2012/04/13

VMware Tools のアップデート

少々旧聞だが、VMware 製品のセキュリティアップデートを通知する Security Advisories & Certifications に掲載された VMSA-2012-0004, VMSA-2012-0005 にて 「Windows版VMwareTools に含まれるディスプレイドライバ(XPDM, WDDM双方)にてメモリ管理の脆弱性があり仮想マシン内の Windows で特権を奪われる可能性がある」旨が告知されている。

対策としてはパッチ適用(ESXi500-201112402-BG など)になるが、これは ESX/ESXi に含まれる VMwareTools のイメージをアップデートするだけだ。具体的にこのパッチでのアップデート事項は KB 2007672 を参照して欲しい。

すぐに気がつかれたかと思うが、ただパッチを当てるだけでは問題は解決しない。各仮想マシンの VMware Tools をアップデートする必要がある。
逆に言えば、パッチを当てなくても VMware Tools さえ最新版を入手、アップデートすればこの問題については回避できる。

最新版の VMware Tools (Windows版)は以下ページから入手できる。


x86(32bit)と x64(64bit)があるのでそれぞれ入手して欲しい。


また、VMSA-2012-0005 では VMware Workstation 等ホスト製品については問題がないとされているが、これはその環境で仮想マシンを動かしている場合に限られる。

VMware Workstation 7.1.5 より前、Player 3.1.5 より前、VMware Fusion 4 より前の各製品で作成、当時の VMware Tools をインストールしている仮想マシンを ESX/ESXi 環境に持って行った場合、VMware Tools のバージョンが古くてやはり問題が発生する。
もちろん、そもそも仮想マシンを ESX/ESXi 環境に転送しないなら問題はない。

対策としては、VMware Workstation なら 8へアップグレードする、7.x なら 7.1.5 にする、Player なら 3.1.5 をダウンロードしてアップデートする、VMware Fusion なら 4 を購入し、その上で VMware Tools をアップデートしておくといい。
とはいえ、仮想化製品をそうもアップデートできない、購入できない場合もあるだろう。その場合はやはり上記のページから VMware Tools をダウンロード、アップデートしておいた方が安全だ。


なお、VMSA-2012-0004 では同じ問題を記述しているが、こちらは VMware View に対するアドバイザリで、対策として「View 5.0 か 4.6.1 へアップグレード後、各仮想マシンごとの ViewAgent をアップデートする」という手順が記載されている。

脆弱性は VMware Tools 内のディスプレイドライバなので奇妙な話だが、View を使ってる場合は ViewAgent もあわせてアップデートしておいた方がいいだろう。